ニキビ治療薬(アクネトレント）はイソトレチノインというビタミンAの一種で、皮脂の分泌を抑える作用、アクネ菌に対する抗菌作用、抗炎症作用に優れているため、重症の炎症性ニキビに対して効果があります。イソトレチノインは海外で、中等度～重度のニキビ治療に広く用いられ、欧州や米国の治療ガイドラインでは高いレベルで推奨されており、全世界で３０年以上前から使用されています。１日１回１錠を食後に内服し、治療開始後1ヵ月間は約3割の患者様に一過性の憎悪が認められます。個人差はありますが、早い方で4～12週間で効果が表れます。皮膚の状態や副作用の有無を診察して、ニキビの改善が乏しい場合には増量していきます。推奨用量は0.5mg～1.0mg/kg/日で、極量は2mg/kg/日です。通常6か月を1クールとして内服を終了します。

・内服薬の処方には、必ず医師の診察が必要となります。

・治療適応である方は、初回採血(3,500円税込）により内服治療が可能かどうかを確認します。

・2週間後来院して頂き、採血データ、症状等問題なければ内服を継続します。

・内服後、1ヵ月後も肝障害などの副作用がないことを確認します。

・採血は初回、一か月後、その後必要時採血を行い、副作用がないか経過を観察してきます。

・通常6か月を1クールとして内服を中止しますが、ニキビの治りが悪い場合は延長することもあります。

・個人差はありますが、内服終了後3～5年ニキビができにくくなります。気になるほどの再発がある場合は1クール終了後、最低でも2か月(できれば4か月）の休薬期間を取り、2クール目の治療を行うかどうか検討します。